大東流合気柔術 について

 大東流合気柔術は日本の古武道です。伝来の柔術に合気の術という秘伝を組み込み編み出された、合気柔術と呼ばれる術技を特徴としています。

 古くは平安時代後期の武将源義光に遡り、甲斐の武田家を経て、会津藩の御留技として伝えられた、という伝承があります。明治時代、武田惣角(写真)により初めて一般に指導されました。

 惣角は150cmに満たない体格だったといわれていますが、その技は神技と称され、剣と柔の達人として全国を行脚し、明治・大正・昭和初期にわたり大東流を教授し、当流の中興の祖と呼ばれています。力に頼らず相手を制する合気の秘術によって惣角と大東流の技は注目され、旧陸海軍の将校や警察、著名な武道家に至るまで多くの方々が教授を受けました。現在の合気道を開かれた植芝盛平先生は惣角の最も有名な高弟です。1943年惣角は逝去し、生前に大東流の継承者の指名をうけていた武田時宗が道統を継承しました。

 武田時宗は警察官の頃「鬼の武田」と称された達人で、北海道網走市に大東館道場を設立し、門弟の稽古のため基本の形118か条を編集・制定され、36代目大東流合気武道宗家として日本全国の支部で指導されました。

 武田時宗の道統は、1988年に伝来の六つの巻物および免許皆伝を授けられた唯一の継承資格者、近藤勝之が受け継ぎました。東京都葛飾区の眞武館を本部とし国内外で多数の門弟を指導するほか、日本古武道協会・日本古武道振興会の常任理事を務め、本部長・総務長として公の場で大東流合気柔術を代表してまいりました。

  令和2年8月、免許皆伝・近藤昌之が大東流合気柔術本部長に就任し、本部は両国道場に移りました。現在、総務長近藤勝之・本部長近藤昌之の両先生による指導がなされています。

 大東流合気柔術本部のウェブサイトに詳細がございますので、ぜひ御覧ください。